通常、一般的ながん治療としては、手術などの外科的治療や薬物療法(放射線治療、抗ガン剤)が行われますが、副作用を伴ったり、健康な細胞のダメージも大きい事から、もっと人間の自然治癒力に働きかけて、心と身体のバランスを回復させようという療法も行われています。代替療法もその様な概念の一つの分野です。
代替療法とは、病院の一般治療を補ったり、その代わりに行う療法の事です。補完代替療法などとも言われています。
そして、一般の病院での西洋医療と代替療法を組み合わせ、よりよい治療効果を目指していくものを統合医療と言います。
一言で代替療法と言っても、古くからの民間療法もあれば、学会で発表され、医学的裏付け(エビデンス)のあるものや、免疫療法の様な先進医療の分野としての治療もあり、かなり多岐にわたります。
しかし、日本では、一般の病院で代替療法を勧められる事はまずほとんどありませんので、患者さんやご家族が自主的に情報収集して治療に取り入れるか検討していく事になります。
当クリニックでも、がんに有効な栄養療法や、いくつかの治療を行っていますが、今回はその中の高濃度ビタミンC点滴療法をご紹介します。
高濃度ビタミンC点滴とは・・・
1970年代にノーベル賞受賞者のポーリング博士らが、がん患者にビタミンCの大量投与が有効であると発表しました。そして、2005年にはアメリカ国立衛生研究所が高濃度のビタミンC点滴が、がん細胞に直接働きかける効果があると発表しました。血中のビタミンC濃度を上げる事で直接腫瘍をアタックするという治療です。非常に強力な抗酸化作用を発揮して、大量のフリーラジカルを一掃します。正常な細胞は過酸化水素を中和しますが、がん細胞は中和出来ず、死滅してしまうという性質を利用したものです。
炎症を調整してくれたり、コラーゲンを生成して癌細胞を囲い込んでくれたりする作用もあります。正常な細胞を痛める事はないので、副作用は殆どありません。ビタミンCの性質上、点滴中に喉が渇き易かったり、点滴の初めに多少、血管痛を起こす事がある程度です。
ビタミンC 25~75gを1~2時間かけて点滴で血中に注入します。病状が安定するまでは週2回程度のペースで点滴を行います。
がん治療では周知されてきたビタミンC点滴ですが、実は美容効果もかなり高いんです。がんをやっつけるメカニズムって、よく考えたらアンチエイジング効果と同じなんですよね。よく知られている通り、ビタミンCには美肌効果もありますし、メラニンの生成を抑制する美白効果やニキビ予防や身体の疲れもとってくれます。
詳細は当クリニックへお問い合わせ下さい。