症例報告

2024.08.30更新

年齢:20代
性別:男
基礎疾患:自律神経失調症・不安神経症・心身症
通院歴:3年
内服薬:ロキソニン(頓服)
主な症状 :不安感・集中力不足・音に敏感・イライラ・食欲不振・頭痛

来院当初:当院に来院数年前から、週に数回程度の嘔吐を繰り返していた。
頭痛も多く、常に鎮痛剤に頼る日々であった。仕事で疲れると、過緊張になりやすく、食欲と集中力が低下しやすかった。
食欲も日によってばらつきがみられた。
仕事のストレスも多く、慢性的に疲れている様子であった。

血液検査と毛髪検査を実施し、自律神経、エネルギー代謝、内臓機能、血糖値、腸内環境、
栄養素の過不足(ビタミンやミネラル、脂質バランス等)のチェックを実施。その結果から、
細胞膜栄養療法に則り、細胞膜の強化を図り、消化吸収能力の向上のために、不足している
栄養素の補完や、食事の改善指導を行った。

-経過-
・初診時
吐き気が起きやすい状況などを細かく確認したところ、空腹時やストレス時に生じやすいことが分かった。
血糖値が緩やかに上がる食事を指導。また便秘も診られたため、腸内環境の改善と共に、自律神経のバランスを整えることやストレスケアの生活ポイントを伝えた。
体が円滑に働き始めることができるよう、一時的に漢方を処方した。


・~来院3か月
食事内容を変えたことや、不足している栄養素を補完したことで、主症状である吐き気を感じる日が少なくなってきた。
頭痛も少なくなり、鎮痛剤を手放す日も増えてきた。
「大きな不調はずいぶん減ってきたと感じています。」とのこと。

・来院3~6か月
これまで順調に体調は改善してきていたが、仕事の繁忙期と重なり、以前より頻度は少ないが、嘔吐をしたり、睡眠の質が低下したり、過緊張と不安感などの症状が出た。
初診時から、指導している食事内容の改善を努力しながら続けられていたため、このまま改善している食事内容を中心に、精神安定やストレス軽減、脳細胞の働きに必要な栄養素を追加して処方した。

・来院6か月~12か月
仕事の忙しさに波はあるものの、丁寧に自身の体調や生活と向き合い続けたことで、疲労やストレス度合いによって運動や食事内容、ストレスをどのように対処すべきか分かるようになってきた。体調に合わせて、漢方の処方やサプリメント量の調整を指導した。
また、様々な症状の背景には、不安感などの心理的な原因が起因していることが分かり、心理的アプローチを採り入れることをした。


・来院1年~3年
体調が落ち着いてから、自分の心身に負荷がかからない仕事を希望され、転職をした。「転職の希望条件がだせるようになったのも、自分の心身と向き合い、大切なものを選択できるようになったからです。」とのこと。その後も小さな体調の波はあるものの、自身でサプリメントの調整をされたり、大きく体調を崩す前に当院に相談をし、対処をしている。現在も、以前よりも少ない頻度で通院しながら、一年に一度は毛髪検査を受け、自身の体調の把握に努めて、元気に生活できている。

 

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投稿者: 医療法人社団一友会

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